「実家の土地を相続したけど、どうすればいいの?」「売った方がいいの?それとも持ち続ける?」——土地の相続は、不動産の名義変更から相続税、売却時の税金まで、様々な手続きと判断が必要です。本記事では土地を相続した場合の選択肢と手続きをわかりやすく解説します。
土地を相続した場合、まず以下の3点を確認・対応します。
⚠️ 相続登記は2024年4月から義務化
相続登記をしないと、売却・担保設定ができません。また3年以内に申請しないと10万円以下の過料が課される可能性があります。まず名義変更を進めましょう。
相続税の計算では、土地は「時価(実際の売買価格)」ではなく「相続税評価額」で評価します。
国税庁が定める路線価(1㎡あたりの価格)× 補正率 × 地積(㎡)で計算します。時価の80%程度が目安です。
固定資産税評価額 × 国税庁が定める倍率で計算します。
💡 相続税評価額と時価の差を活用した節税
土地の相続税評価額は時価(実勢価格)より低いのが一般的です。さらに不整形地・傾斜地・間口の狭い土地などは各種補正で評価額をさらに下げられます。専門家による適正評価が節税の鍵です。
相続した土地をそのまま保有する場合も、相続登記(名義変更)は必須です。
相続した土地を売却する場合、譲渡所得税がかかります。
譲渡所得 = 売却価格 − 取得費(相続税評価額など)− 譲渡費用(仲介手数料など)
| 保有期間 | 所得税率 | 住民税率 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 5年以下(短期) | 30% | 9% | 39.63%(復興税含む) |
| 5年超(長期) | 15% | 5% | 20.315%(復興税含む) |
✅ 相続した土地の「取得費加算の特例」
相続税の申告期限(10ヶ月)から3年以内に相続した土地を売却した場合、支払った相続税の一部を取得費に加算できます(取得費加算の特例)。二重課税を防ぐための重要な特例です。
昭和56年5月31日以前に建築された旧耐震基準の家屋(と土地)を相続し、一定の要件を満たして売却した場合、3,000万円の特別控除が受けられます。2027年12月31日まで適用。
土地を保有したまま収益を得る方法もあります。
| 活用方法 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| アパート・マンション建設 | 安定収入・節税効果大 | 交通利便性が高い土地 |
| 駐車場経営 | 初期投資少・リスク低 | 都市部・駅近の土地 |
| 借地・定期借地 | 管理不要・安定収入 | 長期保有を前提とする場合 |
| 売却(区画割り) | まとまった現金化 | 広大な土地 |
| 太陽光発電 | 固定収入・郊外向き | 日当たりの良い農地・山林 |
土地だけでなくすべての財産と負債を放棄します。相続を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述します。管理義務は一定期間残ります。
一定の要件を満たす土地であれば、相続した土地を国に引き渡すことができる新制度です。費用(10年分の管理費相当額)を納付する必要がありますが、「いらない土地」を手放せる選択肢として注目されています。
⚠️ 国庫帰属制度で引き取れない土地
被相続人が住んでいた自宅の土地(330㎡まで)や事業用地(400㎡まで)を一定の要件で相続した場合、相続税評価額を最大80%減額できます。
農地を相続した農業後継者が農業を継続する場合、農地にかかる相続税の納税が猶予される制度があります。
土地の相続は複雑な判断が必要です。横浜市内の土地相続については、地元に精通した税理士・司法書士への早めの相談をおすすめします。