「相続で兄弟がもめた」「親が亡くなって家族がバラバラになった」——相続をきっかけにした家族間のトラブル(いわゆる「争族」)は、決して他人事ではありません。
家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割事件のうち、遺産額が1,000万円以下の案件が約3割を占めます。「うちは財産が少ないから大丈夫」という考えは危険です。本記事では相続トラブルを防ぐための具体的な5つの対策を解説します。
以下のような状況では、相続トラブルが発生しやすいです。当てはまるものがあれば、早めの対策が必要です。
相続トラブル防止に最も効果的なのが遺言書の作成です。遺言書があれば、原則として遺言書の内容通りに遺産を分けることができ、相続人間の協議が不要になります。
公証人が作成する公正証書遺言は、
✅ 付言事項で気持ちを伝える
遺言書に法的な内容だけでなく「なぜこのような分割にしたか」「家族への感謝の言葉」などを記した「付言事項」を加えることで、相続人の納得感が高まり、トラブルを防ぐ効果があります。
被相続人(親)が元気なうちに、財産の状況・相続の意向を家族全員で話し合うことが重要です。突然の相続では「知らなかった」という不満がトラブルの原因になります。
💡 エンディングノートの活用
エンディングノートに財産一覧・連絡先・保険証券の保管場所・葬儀の希望などをまとめておくと、相続人が困らずに手続きを進められます。法的効力はありませんが、遺言書と組み合わせることで効果的です。
「特定の子に多く残したい」「孫の教育費を援助したい」という意向がある場合、生前贈与を活用して生きているうちに財産を移転しておくと、相続時の財産を均等化してトラブルを防げます。
特定の相続人が生前に受けた贈与・援助(学費・住宅資金など)は「特別受益」として遺産分割の際に考慮される場合があります。不公平感をなくすためにも、生前贈与の記録を残しておくことが重要です。
財産の大半が不動産の場合、「自宅を相続する子」と「自宅を相続しない子」の間で不公平が生じやすいです。このような場合、生命保険を使って代償金(現金)を準備することが有効です。
📌 活用例
自宅(評価額3,000万円)を長男が相続し、次男に代償として1,500万円を支払う場合、長男が死亡保険金の受取人となる生命保険(保険金額1,500万円)に加入しておくことで、代償金の支払い財源を確保できます。
家族信託を活用することで、財産管理のルールを生前に明確にできます。特に以下のケースで有効です。
すでに相続人間でもめてしまっている場合の対応策を紹介します。
相続人間で合意できない場合、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てることができます。調停委員が仲介し、話し合いで解決を目指します。
調停でも解決しない場合は「遺産分割審判」に移行し、家庭裁判所が分割方法を決定します。
相続トラブルが深刻化している場合は、弁護士に依頼することをおすすめします。税理士は相続税の申告・節税が専門のため、法的な紛争解決には弁護士が適しています。
相続トラブルを防ぐための対策は、早ければ早いほど選択肢が広がります。まずはお気軽に無料相談をご利用ください。