節税対策

相続時精算課税制度とは?暦年贈与との違いと2024年改正後の使い方

📅 2024-12-30✍️ 監修:齊藤 勇飛(税理士)🕐 約10分
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相続税の節税対策として「相続時精算課税制度」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。2024年の税制改正でこの制度に大きな変更がありました。本記事で仕組み・メリット・デメリット・暦年贈与との使い分けを解説します。

相続時精算課税制度とは?

相続時精算課税制度とは、60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与について、累計2,500万円まで贈与税が非課税になる制度です。ただし贈与者が亡くなった際(相続時)に、贈与した財産を相続財産に加算して相続税を計算します。

📌 相続時精算課税制度の基本

  • 贈与時:2,500万円まで贈与税ゼロ(超えた分は一律20%)
  • 相続時:過去の贈与財産を相続財産に加算して相続税を計算
  • 一度選択すると取り消せない(暦年贈与には戻れない)

2024年改正:毎年110万円の基礎控除追加

2024年1月1日以降の贈与から、相続時精算課税制度にも毎年110万円の基礎控除が追加されました。これは大きな変更です。

✅ 2024年改正のポイント

  • 年間110万円以下の贈与:贈与税ゼロ・相続財産への加算なし
  • 年間110万円超2,500万円以下:贈与税ゼロ(累計2,500万円まで)・相続時に加算
  • 年間110万円超2,500万円超:超過分に20%の贈与税

改正前は相続時精算課税を選択すると「すべての贈与額が相続財産に加算」されましたが、改正後は毎年110万円分は加算されません。これにより相続時精算課税の使いやすさが大幅に向上しました。

相続時精算課税制度のメリット

① 大きな金額を一度に贈与できる

暦年贈与では年110万円しか非課税で贈与できませんが、相続時精算課税では一度に2,500万円まで贈与税なしで移転できます。

② 値上がりが予想される財産の早期移転に有効

相続時に精算する際は「贈与時の価額」で加算します。贈与後に財産が値上がりした場合、値上がり分に相続税がかからないため節税になります。

③ 2024年以降は毎年110万円が非課税・加算なし

改正後は毎年110万円分は相続財産に加算されないため、長期的な節税効果が生まれました。

④ 収益物件を早期移転すれば家賃収入も子に移転

アパートなどの収益物件を相続時精算課税で子に贈与すると、その後の家賃収入は子の財産になり、相続財産の増加を防げます。

相続時精算課税制度のデメリット・注意点

⚠️ 主なデメリット

  • 一度選択すると取り消せない(暦年贈与に戻れない)
  • 小規模宅地等の特例が使えなくなる場合がある(相続時精算課税で取得した土地には適用不可)
  • 値下がりした場合に不利:贈与時の高い価額で相続財産に加算される
  • 贈与税の申告が必要:毎年贈与税申告書の提出が必要(基礎控除110万円以下でも)
  • 物納ができない:相続時精算課税で取得した財産は物納に使えない

暦年贈与との比較・使い分け

暦年贈与相続時精算課税
年間非課税枠110万円110万円(2024年〜)+累計2,500万円
相続財産への加算7年以内の贈与(2024年〜)110万円超過分のみ(2024年〜)
取り消しいつでも可能一度選択すると取り消し不可
向いているケース少額を長期間継続する場合大きな財産を早期移転したい場合

使い分けのポイント

相続時精算課税制度の適用手続き

  1. 贈与する年の翌年2月1日〜3月15日の間に贈与税の申告書を提出
  2. 申告書と同時に「相続時精算課税選択届出書」を提出
  3. 一度提出した届出書は撤回できない
  4. 以降の贈与も毎年贈与税申告が必要(基礎控除内でも)

まとめ

税理士 齊藤勇飛

監修:齊藤 勇飛(税理士)

齊藤勇飛税理士事務所 代表|東京地方税理士会 登録番号 第156779号

横浜市を中心に遺産相続・相続税申告を専門とする税理士。初回60分無料相談実施中。

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