不動産評価

相続税の不動産評価とは?路線価・倍率方式・補正の使い方を税理士が解説

📅 2024-12-20✍️ 監修:齊藤 勇飛(税理士)🕐 約10分
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相続税の計算において、不動産(土地・建物)の評価は最も複雑な部分の一つです。評価方法を正しく理解し、適切な補正を適用することで相続税を大幅に節税できます。

本記事では、土地・建物の相続税評価方法を、路線価の調べ方から補正率の活用まで詳しく解説します。

相続税の不動産評価の基本(時価ではなく相続税評価額)

相続税の計算に使う土地の評価額は、実際の取引価格(時価)ではなく「相続税評価額」を使います。相続税評価額は一般的に時価の70〜80%程度とされており、不動産は現金よりも相続税評価額が低くなる傾向があります。

💡 なぜ時価ではなく相続税評価額なのか

不動産の時価は日々変動し、客観的な算定が難しいため、国税庁が毎年発表する「路線価」などを使った統一的な評価方法が定められています。

土地の評価方法①:路線価方式

市街地の土地(路線価が定められている地域)には路線価方式が適用されます。

📌 路線価方式の計算式

路線価(円/㎡)× 各種補正率 × 地積(㎡)= 相続税評価額

路線価とは

路線価とは、国税庁が毎年7月1日に発表する、道路(路線)に面した1㎡あたりの標準的な土地評価額です。標準的な形状・奥行きの土地を前提とした金額で、千円単位で表示されます。

💡 路線価の読み方

路線価図で「350C」と記載されている場合:
・350 → 350千円 = 35万円/㎡
・C → 借地権割合70%(アルファベットでA〜Gに分類)

路線価の調べ方

  1. 国税庁ウェブサイト「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」にアクセス
  2. 「路線価図」を選択 → 都道府県を選択(神奈川県)
  3. 市区町村を選択(横浜市○区)
  4. 地図上で対象土地の前面道路の路線価を確認

路線価が設定されていない地域は「倍率地域」として倍率方式が適用されます。

土地の評価方法②:倍率方式

路線価が定められていない地域(郊外・農村部など)には倍率方式が適用されます。

固定資産税評価額 × 倍率 = 相続税評価額

倍率は国税庁の「評価倍率表」で確認できます。固定資産税評価額は市区町村から毎年送られる「固定資産税課税明細書」で確認できます。

評価額を下げる補正率の種類

路線価はあくまで標準的な土地を前提としています。実際の土地の形状・状況によって、以下の補正率を適用して評価額を調整できます。

補正の種類適用条件効果
奥行価格補正奥行きが長すぎる・短すぎる土地評価額を減額(0.8〜1.0)
不整形地補正三角形・旗竿形・L字形などの土地評価額を最大40%程度減額
間口狭小補正道路に接する間口が狭い土地評価額を減額
奥行長大補正間口に比べて奥行きが極端に長い土地評価額を減額
傾斜地補正急な傾斜がある土地評価額を減額
がけ地補正がけ地を含む土地がけ地部分を最大65%減額
道路セットバック建築基準法の道路後退が必要な部分後退部分を70%減額
私道の評価公衆用道路として使用されている部分ゼロ〜30%評価

✅ 補正率の組み合わせで大幅節税も

横浜市内は傾斜地・不整形地・間口が狭い土地が多く、複数の補正率を組み合わせることで評価額を30〜50%程度下げられるケースもあります。地元の不動産評価に詳しい税理士への依頼が節税につながります。

建物(家屋)の評価方法

建物の相続税評価額は、固定資産税評価額と同額です。市区町村から毎年届く「固定資産税課税明細書」の「評価額」欄の金額がそのまま使えます。

建物の相続税評価額は実勢価格(売買価格)より大幅に低いのが一般的です(実勢価格の50〜60%程度)。そのため建物については補正の余地が少ないのが実情です。

💡 マンション評価の2024年改正

2024年1月から、マンション(区分所有建物)の相続税評価方法が改正されました。従来の評価額が時価の20〜30%程度と著しく低いケースがあったため、評価額が市場価格の60%以上になるように補正されるようになりました。

利用状況による評価の違い

利用状況評価方法評価の特徴
自用地(自分で使用)路線価 × 補正率 × 地積基本の評価
貸宅地(借地権を設定)自用地評価 × (1 − 借地権割合)借地権割合分だけ減額
貸家建付地(賃貸住宅がある)自用地評価 × (1 − 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)自用地より低く評価

横浜市の不動産評価で注意すべきポイント

まとめ

税理士 齊藤勇飛

監修:齊藤 勇飛(税理士)

齊藤勇飛税理士事務所 代表|東京地方税理士会 登録番号 第156779号

横浜市を中心に遺産相続・相続税申告を専門とする税理士。初回60分無料相談実施中。

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