不動産・土地

農地を相続したらどうなる?相続税の納税猶予と農地転用の注意点

📅 2024-12-22✍️ 監修:齊藤 勇飛(税理士)🕐 約10分
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親から農地を相続したけれど農業を続けるつもりはない、または農地を相続したが相続税の支払いが心配——農地の相続には特有の問題があります。本記事では農地相続の税務・納税猶予制度・農地転用について解説します。

農地の相続税評価方法

農地の相続税評価は、農地の区分(純農地・中間農地・市街地周辺農地・市街地農地)によって異なります。

農地の区分評価方法
純農地・中間農地固定資産税評価額×倍率
市街地周辺農地市街地農地として評価した価額×80%
市街地農地宅地比準方式(近傍の宅地評価額から造成費を控除)

都市近郊の農地は「市街地農地」として宅地に近い評価になるため、相続税の負担が大きくなる場合があります。

農業経営を継続する場合:納税猶予制度

農業後継者が農地を相続し農業を継続する場合、農地に係る相続税の納税を猶予(繰り延べ)できる制度があります。

✅ 農地の納税猶予制度の主な要件

  • 被相続人が農業を営んでいたこと(または農地の貸付けをしていたこと)
  • 相続人が農業を継続すること(相続税の申告期限後20年間)
  • 農業委員会の証明書を取得すること
  • 担保を提供すること

農業を20年以上継続(または農地を農業目的で譲渡)すると、猶予されていた相続税が免除されます。ただし農業をやめたり農地を転用・売却したりすると、猶予が打ち切られて利子税とともに納付が必要になります。

農業を継続しない場合の選択肢

農地転用とは?手続きと規制

農地転用とは、農地を宅地・駐車場・太陽光発電用地などに変更することです。農地は食料生産の基盤として保護されており、農地法による規制があります。

農地転用の許可区分

農地の区分転用の可否
農業振興地域内農用地区域(青地)原則転用不可。農振除外申請が必要
第1種農地原則転用不可
第2種農地他に代替地がなければ転用可
第3種農地(市街地区域内など)原則転用可

⚠️ 無許可転用は農地法違反

農地委員会の許可なく農地を転用すると農地法違反となり、原状回復命令・罰則が課されます。農地の利用変更は必ず専門家に相談してから行いましょう。

農地の相続登記(義務化対応)

2024年4月から相続登記が義務化されました。農地も例外ではなく、相続を知った日から3年以内に法務局への登記申請が必要です。農地の相続登記には農業委員会の証明書は不要で、通常の相続登記と同様の手続きです。

まとめ

税理士 齊藤勇飛

監修:齊藤 勇飛(税理士)

齊藤勇飛税理士事務所 代表|東京地方税理士会 登録番号 第156779号

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