相続税の税務調査で最もよく指摘される項目のひとつが「名義預金」です。「子供の名前で口座を作って毎年貯めていた」というケースが意外にも相続財産とみなされることがあります。本記事でその仕組みと対策を解説します。
名義預金とは、口座の名義は子や孫などの家族になっているものの、実際にはお金の出所(原資)が被相続人であり、かつ被相続人が実質的に管理・支配していた預金のことです。
贈与が成立するには「あげます」「もらいます」という双方の合意(贈与契約)が必要です。名義だけ変えて実態が伴っていない場合、法律上は贈与が成立しておらず、被相続人の財産として相続税の対象になります。
相続税の申告書を提出すると、税務署は被相続人の過去10年程度の金融機関への照会を行います。大きな預金の移動が確認されると、名義預金の疑いとして調査対象になります。
税務署は金融機関に直接照会できる権限を持っています。申告から1〜2年後に税務調査が来るケースが多く、申告漏れが発覚すると追徴税額+加算税(最大40%)が課せられます。
| 判定ポイント | 名義預金になりやすいケース |
|---|---|
| 資金の出所 | 被相続人の収入・財産から捻出 |
| 通帳・印鑑の管理 | 被相続人が管理していた |
| 名義人の認識 | 子・孫が口座の存在を知らなかった |
| 贈与契約書 | 作成していない |
| 贈与税の申告 | 一度もしていない |
贈与のたびに贈与契約書を作成し、受贈者(もらう側)の署名をもらいます。未成年の場合は親権者が代理署名します。
現金手渡しではなく銀行振り込みで行い、受贈者名義の口座に記録を残します。
贈与した後は受贈者本人が通帳・キャッシュカードを管理します。贈与したお金を被相続人が使える状態にしておくと名義預金と判定されます。
110万円を少し超える金額で贈与し、贈与税申告と納税の記録を残すことで「確かに贈与があった」という証拠になります。
相続が発生してから名義預金に気づいた場合、正直に申告書に含めることが最善策です。自主的に修正申告すれば、税務調査で指摘されるより加算税が軽減されます。詳しくは税務調査コラムもご参照ください。
初回相談60分無料。土日・夜間も対応可能です。
フォームよりご連絡いただければ1営業日以内にご返信します。